【#CRM-AR】類まれなるホンダの欠陥バイク CRM250AR MD32

過去に乗っていた車両を紹介するカテゴリー「Old-Time」を追加しました。第一回目は2ストロークので人気の高いCRM250ARです。CRM250Rの最終型でデザイン的には一番格好良いと思っています。

一ノ瀬高橋の林道にて

2サイクルなのに燃費がよくてリッター30キロ以上走る。馬力も40馬力のフルスペックモデルで1999年から2006年まで乗りました。

画像は2000年前後のきれいな道志村の林道。砂山なので道じゃないところを走る輩が増えたせいで、色んな所が崩れたりして通年通行止めになりました。

キャンプツーリングにハマったのもCRM。荷物も積みやすいしタンクも10リットルなので航続距離は300キロを超えるので楽々でしたね。

猿ヶ島に通う

もう一台ヤマハのTT-R250を所有していたので交代で通っていたのが相模川の河川敷。いわゆる勝手に無許可で作られたモトクロスコースがあるところです。この頃はまだ人口も少なく、いつも見かけるのはだいたい同じ人ばかりな感じでした。

今Youtubeとかでコースとかの映像を見ると、トランポはあっちこっちに停まってるし縦横無尽に走っている人ばっかりで危なくて大変そうですね。トランポだって側道をレーサーがばんばん走ってたらボディがボコボコになってそうw

レースにも挑戦する

ネットの知り合いもでき、レースにも参戦するようになりました。ドロドロだとさらにかっこよく見えますね。

気がつけばトランポまで用意するようになって、本格的に活動するようになっていました。入賞なんかもぼちぼちしてたり。河川敷でちょろちょろ練習しているより、レースに出て走ったほうが安全でかつ速くなれる気がします。レースと言っても草レースなので順位を気にせず、岩や石などのない整備されたコースを思いっきり走れるのでストレスがありません。

カスタムもこってり

いつのまにかモタードになっていました。こうすることで車高が下がり、ステップワゴンに積みやすくなる、そのために購入というちょっとありえない理由だったんですが、走行してみると意外に面白かったので大満足。

オフロードバイクが峠を攻めれる。これがすっごい楽しくて、裏ヤビツから表ヤビツ、Qちゃんも何往復とかしちゃったりして楽しみました。

有志のCRMマニアさんがクラッチのリフターを長くして軽くする、なんてことをしていたので購入してみました。確かに軽くなったような感じはしました。なれちゃうとどうってことないね。取り付けでクラッチカバー外さないといけないしちょっと面倒。

最終形態のCRM-AR。モトクロスレース後の高圧洗浄でステッカーが剥がれてきて汚らしくなっていたので、デカールも張替えてしまいました。完全にレーサーになってしまった。

欠陥バイクたる所以。

ここまで、あえて良いところばかり紹介してきました。これらをすっ飛ばす最悪とも言える欠陥がCRM250ARにはありました。燃費良くて性能もよい。ただ一つの欠点がホンダ党・ホンダフリークの私をホンダから少し離れさせたモノ。

ARCバルブの動作不良

2ストロークエンジンには排気バルブはありませんでした。故に混合気が燃焼前に吹き抜けてしまう為に燃費が悪いのでしたが、いつの頃からか排気側にもバルブがつけられ、燃費改善に注力され、その結果がARCバルブという動作が完璧であれば燃費が4サイクルにも並ぶ物凄い技術でありました。

そう、動作が完璧であればです。なぜか突然、やる気がなくなってしまう。排気バルブが全く動かなくなってしまう欠陥といえるものでした。もちろん走行中でいつ起こるかわからない。ECUを交換してもダメ。特にバルブ付近に汚れが堆積して動きが悪いわけでもない。

ホンダに入院

当時、ホンダディーラーに勤務していたので、メーカーに検証依頼をしました。熊本の工場まで送られていたとか話を聞きましたが、半年以上帰ってきませんでしたね。

帰ってきたあとも症状は改善することもなくそのままでした。十分な説明もメーカーからは聞けず、お詫びにとホンダのライディングジャケット(ロード用)を1着もらっただけ。ディーラー勤務ではなく、普通のお客だったらそうはいかなかったような気がします。

こうして欠陥バイクを我慢して乗るざるを得ないという結果に。対処法としては、症状が出たらエンジン停止して再始動で治ります。症状が出なければ高性能なことは確かです。

例えばコーナリングの立ち上がりやジャンプ台の手前とかで、突然エンジンが吹け上がらなくなる。こんな状態のバイク、ありえないですよね。

某SNSでもCRM250ARのコミュニティを設立し、他にもこういう症状に悩まされている方も結構いることが判明。同じ時期に購入した友人もいたので、腰上のオーバーホールを行ってみたり、ECUを私のと取り替えてみたりしましたが、ダメでした。友人のエンジンをオーバーホールという実験台があったので、私のはオーバーホールすることもなく↓の結果にw

新しいホンダ

それでもなんとかCRM250ARには7年間は乗り、次期のマシンであるCRF250R、2007モデルへとに乗り換えとなりました。またホンダかーと。こいつはレース専用マシンで電装品は点火関係しかついていません。それなら大丈夫でしょう。

実際、アルミツインスパーフレーム・デュアルサイレンサーに一目惚れでしたねw CRMは価格もなぜか高騰してたので、7年も酷使しましたがリセール悪くはなかったのが幸いでした。